雑記:シナリオ関係

娘が生まれたり新年度が始まったりでバタバタだったけど、なんとか新しいシナリオを書き始める。

前にここにもちょこっと書いたけど、結婚式の二次会の話。
前回書いたのが中東(の架空の国)が舞台という、かなり大風呂敷を広げた話だったので、今回は身の丈に合った(?)話にしたい。
取り敢えずは、9月末にあるWOWOWか(雪辱の)新人シナリオコンクールに出すことが目標だけど、それにしてもだいぶ先だなあ……。
イルミナシオンは例年7月〆切だったと思うけど、今年はまだ応募要項が発表されてないみたい。そもそも函館舞台じゃないし。
まあ、推敲の時間がたっぷりあると思えばいいか。
……とか言って、〆切前にひいひい言ってる可能性は十分あるけれど。

そんな訳で、書けたらまた読んで下さい。

くえき

苦役列車』を見てきた。前作『マイ・バック・ページ』で肩透かしを食らったので、あまり期待しないようにしてたけど、結構良かったです。
これは基本的にはダメ男の日常を淡々と描くという、山下敦弘お家芸というか、原点回帰的な作品といえると思うんだけど、それが単なる自己模倣に終わらずに済んだのは、今回のダメ男は今はダメダメでもいずれは芥川賞作家になる、ということを観客が既に知っているからじゃないかと。
今までの山下的ダメ男には、「現状維持でオッケー」みたいな変な開き直りみたいなのがあって、今見ると結構痛々しかったりするんだけど、今回の主人公にはそれがなくて、友情も恋もすべて失ってもこれだけは譲れねえんだ、という確固たる意志(空元気?)があり、それゆえ最後まで希望が残されてて清々しい。まあ、そういう意味では、原作というか原作者のキャラクターに救われた部分があるのかもしれないけど。
いまおかしんじのそこかしこにインディーズ感の漂う、軽妙なシナリオも好感持てます。ともかくラストの数分間がいい。

暇なので

最近見たDVDの感想を。

◯『J・エドガー

インビクタス』以降、やや不振が続いてるかなと個人的には思っているクリント・イーストウッドだけど、これもちょっと全体的に構成をミスってる感じがして、ダレるというか、今ひとつ最後まで伸び切らない印象でした。それでも、もはやイーストウッド節としか言い様がない、独特な重厚感と哀愁はやはり健在で、見た後、妙〜な幸福感があるから不思議。

◯『ミッション:8ミニッツ』

これは面白かったです。路線としては『デジャヴ』みたいな「犯罪サスペンス+時間旅行モノ」って感じで、最後まで飽きずに見れました(最後のメールのくだりは要らん気がするけど)。前作の『月に囚われた男』も小粒ながら好感が持てたし、監督のダンカン・ジョーンズ(父親はデヴィッド・ボウイ)には今後も期待したいところ。

◯『リアル・スティール

これぞハリウッド、なサービス精神が満載で結構楽しめました。普段なら高カロリー過ぎて食傷気味になるような、アメリカンなノリと足し算しかしないストーリーも、ロボット同士が戦うシーンが単純に燃えるので、こっちもイケイケな気分になってしまった。ATOMのシャドー機能はちょっとヤラレタ感がある。

◯『ゴーストライター

口コミの評判とか、劇場で見た『おとなのけんか』が最高だったこともあって、個人的にかなり期待が高まってたんだけど、正直、その期待を超えなかった感じだった。陰鬱な島の雰囲気とか非常に良いんだけど、全体的に地味で、他に見た映画と比べるとそんなに印象に残らなかった。『リアル・スティール』で強制イケイケになってしまったせいかも。

愛と笑い(時に失笑)の夜

pionee2012-05-20

週末、小学校からの旧友であり、バンドのメンバーでもある賢太の結婚式のため帰省。もはや名人芸に達しつつある新郎の空回りと、それを見守る新婦の温かい眼差しが爽やかな感動を呼ぶ、良きパーティーでした。

そして二次会は馴染みの地球屋へ。昨日はまた、本家を脅かすほどの純愛サブストーリーがあったりして、みんな年甲斐もなくキュンキュンしていた。最後の砦が陥落する日は近いのか。今後の展開が気になるところ。

しかし、いつも思うんだけど、結婚式の後の二次会って最高に楽しく、そしてどこか切ない。アルトマンの傑作に『ウエディング』という映画があるけれども、結婚式後の二次会、三次会を題材にして何か面白い話作れんかな。

カントリーがある

昨日、小林達夫監督『カントリーガール』のレイトショーに行ってきました。最後の舞台挨拶では、監督の緊張感がこっちまで伝わってきてハラハラしたけど、質疑応答で話していた作品との向き合い方というか捉え方には、スッと腑に落ちるものがあって得心がいきました。あーなるほどなと。

映画は京都に続いて二回目の鑑賞。おそらく、昨日あの会場にいた数人の同級生も似たような感覚に陥ったんじゃないかと思うんだけど、舞台が地元で、自分の母校が出てきて、高校時代の友人がそのままの感じで出演してて……って、身も蓋もない言い方すると、これはもう映画というよりパラレルワールドか何かを覗き見ているような、奇妙としか言い様のない感覚で。画面に目を凝らせば、どこかに高校生の自分もチラッと映ってるんじゃないかとか、そんな錯覚さえ覚えるような……。この先、映画を見てこういう感覚になることってまずないんじゃないだろうか。

もちろん、それがそのまま作品の評価になってしまうとマズいし、そういった意図で作られた訳ではない作品に対しての感想がそれに終止してしまうのは、自分的にもどうなんやろ、って思うところではあるけど、一方で、これほど強烈な映画体験っていうのもなかなか出来ないものだと思うので、同窓生の特権というか、この場では敢えてそのことをメインに書いておこうと思います。

実は、個人的な感情や感傷を抜きにした部分でも語りたいところはいっぱいあるんだけど、その辺は実際に見た人と語り合いたいところなので、また会ったら話しましょう。まだ見ていない方は、ユーロスペースで公開中ですよ!