果てなき路

何とも言えず不思議な映画でした。
その理由は単純に、これが映画作りの映画だから、ということだけではないと思うんだけど、じゃあ何が原因なのかというと、やっぱりよく分からない。複雑なシーン構成のせいなのか、その割にやけに間延びした編集点のせいなのか……。

はっきり言って脚本的な欠陥はかなりあると思われます。このホンを他の人が監督したらとんでもない駄作になるんじゃないかとさえ思ってしまう。それなのに、画面には常に何かが起こりそうな予感が充満していて(実際「何か」は起こるのだけど、それ自体はあまり問題ではない気がする)、結局、最後まで魅入ってしまった。
でも考えてみれば、『断絶』にしろ『コックファイター』にしろ、そういう「予感」こそがモンテ・へルマンの作品の本質といえるかもしれない。
と、今そう思った。

久しぶりに映画見て訳分からん興奮を覚えました。

ノーチェーン・ノーライフ

昨日はカメラテストを兼ねて奥多摩と三ツ合鍾乳洞の方に行ってきました。例の映画のあれです。

途中、渓谷へと続く林道が凍結しており、車ごとあわや転落の危機でした。容易に予想できたはずの事態なんだけど、認識が甘かった。山をなめていた。

機材の性能確認以外に、収穫らしい収穫はなかったけど、撮影前に山ロケの過酷さを再認識できただけでも良しとしましょう。

シナリオの方も一段落し、今月末にはいよいよ撮影開始(予定)。よろしくお願い申し上げます。

そういえば

この前、『タンタンの冒険』を見に行ったのだけど、非常に面白かったです。
原作のエレガントでゆる〜い雰囲気は全然ないので(キャラクターのデザインも別物……)、見る人によっては「何じゃこりゃ」と思うかもしれないけど、退屈させない展開とアクションシーンの芸の細かさは堂に入ったものがありました。さすがスピルバーグ。娯楽映画の中では今年一番良かったかも。
あとどうでもいいけど、ピーター・ジャクソン痩せたな〜。

しょっぱい面談

今日はO監督と学校に行き、久々にイタヤ先生に会ってきた。二年前、高田馬場の中華料理屋で偶然会って以来である。
件の短編について助言を賜る目的で、特にキャスト、ロケーションの相談をしに行った訳なのだけど、シナリオ(最終稿)を読んでもらった時点で色々と粗を指摘され、なるほど確かにそうだということで急遽内容を変更する方向で話がまとまった。
その後、渡辺君と合流して居酒屋で会議をし、ディテールについては幾つか使えそうな案が出たけれど、今ある伏線やラストについては再考の必要ありという結論に至った。現状のシナリオは改稿の末にかなりシェイプされたものという自負があっただけに、卒業制作以来となる先生との面談は出鼻を挫かれた感すらあった。
うーん、しょっぱい。しょっぱいけどもう、良くするしかない。