カントリーがある

昨日、小林達夫監督『カントリーガール』のレイトショーに行ってきました。最後の舞台挨拶では、監督の緊張感がこっちまで伝わってきてハラハラしたけど、質疑応答で話していた作品との向き合い方というか捉え方には、スッと腑に落ちるものがあって得心がいきました。あーなるほどなと。

映画は京都に続いて二回目の鑑賞。おそらく、昨日あの会場にいた数人の同級生も似たような感覚に陥ったんじゃないかと思うんだけど、舞台が地元で、自分の母校が出てきて、高校時代の友人がそのままの感じで出演してて……って、身も蓋もない言い方すると、これはもう映画というよりパラレルワールドか何かを覗き見ているような、奇妙としか言い様のない感覚で。画面に目を凝らせば、どこかに高校生の自分もチラッと映ってるんじゃないかとか、そんな錯覚さえ覚えるような……。この先、映画を見てこういう感覚になることってまずないんじゃないだろうか。

もちろん、それがそのまま作品の評価になってしまうとマズいし、そういった意図で作られた訳ではない作品に対しての感想がそれに終止してしまうのは、自分的にもどうなんやろ、って思うところではあるけど、一方で、これほど強烈な映画体験っていうのもなかなか出来ないものだと思うので、同窓生の特権というか、この場では敢えてそのことをメインに書いておこうと思います。

実は、個人的な感情や感傷を抜きにした部分でも語りたいところはいっぱいあるんだけど、その辺は実際に見た人と語り合いたいところなので、また会ったら話しましょう。まだ見ていない方は、ユーロスペースで公開中ですよ!