あいつはもう、半分化け猫だよ……

盟友たまきっちと交わした、「アダルトにならんといかんぜよ!」という誓いの元、日夜やらしいことばっか考えながらソウル・オブ・ファンクのバックストリートを行きつ戻りつしている僕だが、味気ない壁紙の上にラッセン的マンハッタンの夜景を思い浮かべるどころか、我が家に泊まりに来た連基さんと二人で『魔女の宅急便』を観て、献身的で元気溌溂としたキキに時代を越えて萌えまくりである(R氏曰く「空飛べたら、ワイヤーなんか張らなくていいよね」)。
ガスの抜けた飛行船を男根主義の象徴と信じて止まない我々は、“魔女宅”を観終わってからも高校二年生のノリのまま、深夜の蔦屋で『耳をすませば』、『海がきこえる』を借りてきて、山崎春のパン祭りならぬ春のジブリ祭りを急遽開催。毛色は幾分異なるものの、青春アニメの中高一貫二本立てに90年代のしゃかりきなトレンディズムがまざまざと蘇る。
勿論、中学や高校の時に味わった共時性とかいうやつはとっくの昔に失われ、今はただやさぐれたノスタルジーだけが僕らの鳩胸を鷲掴みにするのだが、まあそんなのは別にどうでもよくて、やんごとなき日々のきらきらした感じを思い出すと、単純に、「青春って、いいなぁ」などと思ってしまうのである。
「大の男が二人で、ジブリ観てていいのか?」という至極当然の疑問符は、眠気とともに噛み殺してやったぜ!