ループラインで千駄ヶ谷

午前6時に千駄ヶ谷。撮影。
今日は車に乗るシーンだった。卒制でハイエースを転がして以来になるから、実に9ヶ月ぶりの運転。撮影するのはカメラの前を横切る1カットのみとはいえ、その地点までの移動もあるし(一周10分くらいかかる)、それでOKが出なければ同じコースを延々回送しなければならない。当然、胸中は不安でいっぱいである。
まずは同乗した監督の渡邊さんに本番走るコースをナビってもらうが、試走時には一方通行を逆走してしまい、トラックとあわや正面衝突の危機。渡邊さんの誘導ミスだったから、僕が悪いんじゃないよ!と言いたいところだけど、実際に事故っちまったらまるでそういう問題ではなくなる。一気に不安が募った。
段取りも大体把握して、いよいよ一人きりになり、決められたコースを走行する。約10分後、駅前で待ち構えているカメラの前を通過し、その先の道路に路駐して、OKかNGかの連絡が来るのを待つ。でも速度やらタイミングやらが合わないってことで一向にOKが出ない。覚悟はしていたが、結局その後二時間くらい千駄ヶ谷駅の周りを周回した。
一人ぼっちで車に乗るのはなんて寂しいのだろう。特に同じ道を走ることは。運転中、一人でジュビリーを口ずさんだが、僕の孤独は紛れなかった。
その後も完璧なOKテイクは撮れないまま、時間がないので他のシーンの撮影へ。本当だったら今日でこの撮影も終わるはずが、最初の運転シーンで時間が押した為にクランクアップは先延ばしになってしまった。
なんてことだ!